ケー・ドルセー41番地

ケー・ドルセー41番地

毎月月末、館より届く鈍色の便り

2024-05-01から1ヶ月間の記事一覧

第34書簡「紅色の浪漫──追悼・唐十郎氏」

寺山修司という鬼才の錬金術師、はたまた希代のペテン師の、呪詛と倒錯と哀愁の劇世界に夢中になっていた10代の折。何だか妙な響きを持って記憶にへばり付く、とある名前を見聞きした。 異国人のような妖しさと益荒男(ますらお)のような逞しさを併せ持つそ…